ドキュメンタリー映画を観た2 学ぶこと

泣きながら生きて

以前、フジTV系列で放送され反響が多かったのに、なにかの問題でDVD化されなかったドキュメンタリー番組が劇場で公開されました。
http://nakinagara.net/

日本に出稼ぎにきた中国人の父親と、上海に残した妻と娘の10年を追った家族のドキュメンタリーです。
親戚から借金して日本に来て、稼いだ金を家族に送る父親。もう7年が経ち、ビザが切れ中国に帰国することができなくなっている。(帰国すると日本に再入国ができなくなるのです)。妻は夫に会いに、日本への出国を申請するが許可されない。映画はここから始まる。

離れ離れの家族、妻は日本にいる夫には女でも出来たのではと疑心難儀になる。しかし夫の実態は、毎日いくつもの仕事をこなし、帰ってくるのは深夜。質素な生活を慎ましく続け、送金だけは欠かさない。自分は文革で勉強できなかったので、せめて娘にだけはきちんとした教育を施したい。その想いが父親を頑張らせるのだった。

悪びれることも、愚痴を言うこともなく、ただひたすらに仕事をして送金する。その姿に心打たれる。映画というのはこういうものです。佇まい、その姿だけで感動させてくれる。
報道される中国人像は、極悪だったり、反日的だったりと、印象があまり良くないかもしれないが、本来の中国人、特に田舎の人たちの純粋な素朴さには、日本人がなくしてしまったものを感じます。
(参考にhttps://gas-web.com/at/278

あわせて読みたい
ただひたすらに、一途に 妻からTV番組の話を聞いた。NHKの番組らしい。都会に出稼ぎに出てきたお父さんが遠く離れた田舎の家に帰るまでの中国人のドキュメント。 わずかなお土産を持ってバスを...

自分にとって、佇まい・その姿に感動させてくれるAV監督がいる。村西とおる監督です。

言うまでもなくAVの帝王です。いろいろな意味で目立つ方ですが、普段の氏の佇まいには特別な存在感があります。7つも前科がありながら、時代の寵児になったこともあり、また50億円に及ぶ借金地獄からの脱却までを経験しました。人としての味わいがあり、弱い立場の人にとても優しい方です。村西監督なら、この時どうするだろう・・・と常に背中を見ています。

村西監督が書いているブログがあります。
http://blog.muranishi-ch.com/new/news/blog.cgi

氏の人生哲学やAV業界のことを面白おかしく(わたしのことを書いているページもある)、また芸能界の裏側を実名で書いてしまう。例えば、北野誠追放劇の真実とか、ジャニーズ事務所と村西監督との大ゲンカ、はたまた宮沢りえの処女を奪った男etc。

あまりにはっきりとブログに公表してしまうので大丈夫ですか?と尋ねたことがありましたが、「まったく問題ないでしょう。全部本当のことなんだから」と本人は至ってへっちゃら。ブログは評判を呼び、ブログランキング一位になりました。出版社がブログの書籍化の打診に来たそうです。しかし、どの出版社も内容の打ち合わせになると、訴えられることを恐れて、実名ではなくAとかBとぼかして書いてほしいというそうです。「そういうのは全部断って、実名で出してくれる出版社を探している」と言っておりました。

先日、村西監督から電話があり食事に誘われました。実名での書籍化をした出版社の社長さんとの食事でした。ありがたく食事をいただきながら、その本をいただきました。『村西とおるの閻魔帳』です。面白いので、読んでみて下さい。

村西とおるの閻魔帳
  • 掲載画像はリニューアル時に編集者が追加

この記事を書いた人

A.T.のアバター A.T. 監督・プロデューサー

たかつき あきら 1982年中央大学文学部卒
宇宙企画の制作、ピンク映画の監督等を経て、制作会社4D(フォーディー)に入社し風俗情報AV等を制作。その後、共同経営でカンノン・シネマワークスを立ち上げリアルなエロを引き出す淫乱系ドキュメント派監督として知られる様になる。共同経営者が病気で倒れたため、シネマユニット・ガス(通称GAS)を設立。セルビデオ転換期に「爆乳」を主軸とした作品群をリリースし、爆乳系監督の第一人者となる。