ホリエモン逮捕

整理していたら「株式会社フィクス」という会社名でインターネット・クルセイドという肩書きの名刺があった。

名前は堀江貴文、LiveDoorのホリエモンが起業する前であった。はっきりとは覚えていないが、ネットが出来つつある1994年の頃で、「ネットは間違いなく重要な宣伝媒体になるから、今からベンチャー企業の人たちに会っておく方が良い」と人に勧められ、会った記憶がある。

「AVを作っているのですが、リンクを貼ったり協力をお願いできませんか」程度の話だったと思う。その頃ネット関係の方に数人会っていて、TokyoToplessの工藤隆男氏もいる。ホリエモンにはその後一度か二度電話で話したことがあるが何も具体的なことには結びつかなかった。普通 の男だったと思う。彼ももう忘れているだろう。

その彼が現在は数十億を稼ぎ出す仕事をしている。毎日メディアを賑わす彼を見ながら、よくやるなあと思っていた。もの作りではなく金を動かすことで利益を生み出す仕事とはどういうものなんだろうとか想像しながら。先日のLiveDoorショックでは世界の株価が動いたというのだから凄いと単純に思ってしまう。

たかが一社の捜索で東証がダウンすることのみっともなさもすごいが。衆議院選挙・TV局買収騒動・宇宙ビジネスと話題に事欠かないその彼が証取法違反で逮捕されたという。法律ギリギリで、そういう仕事ぶりはダメっていう事なんだろう。他の企業でもしていることだろうが、確かに子供には教えたくない。あんなに金が集まる所にはいろんな人間や有象無象のパワーが集まり、もしかして彼もそのパワーにやられた被害者なのかもしれないが、まあ仕方ないのかなと思う。「やりすぎるなよ」というお灸みたいなものなのか。今までは乗り切れたが、こんなピンチ彼も初めてだろう。

LiveDoorも今回はダメかもしれない。しばらくは叩かれるでしょう。 でもなぜか憎めないんだよなホリエモン。もう一度再起してもらいたい。その失敗から多くを学び、また立ち上がってほしい。そしたら本物になれる、絶対。

この記事を書いた人

A.T.のアバター A.T. 監督・プロデューサー

たかつき あきら 1982年中央大学文学部卒
宇宙企画の制作、ピンク映画の監督等を経て、制作会社4D(フォーディー)に入社し風俗情報AV等を制作。その後、共同経営でカンノン・シネマワークスを立ち上げリアルなエロを引き出す淫乱系ドキュメント派監督として知られる様になる。共同経営者が病気で倒れたため、シネマユニット・ガス(通称GAS)を設立。セルビデオ転換期に「爆乳」を主軸とした作品群をリリースし、爆乳系監督の第一人者となる。