定食屋

子供のいない我ら二人の楽しみは食事に行くことくらい。先日、渋谷NHKの近くの魚屋さんがやってる定食屋に行ってきた。そこは魚屋。一階の店先でその日の定食の札を選んで二階へ。

私はマグロ味噌焼き定食、妻は白身魚味噌焼き定食。相席のテーブル。「札の裏に当たりある?」と言われて札を裏返すと当たりマークが? 札そのものがクジになっていたのだ。「サブオーダーの中から好きな一品を選んで下さい」と納豆100円をいただく。ご飯とシジミ汁と刺身小皿(さすが魚屋!)とひじき(食べ放題)とメインの魚で盛りだくさん。ご飯とシジミ汁はおかわり無料と教えてくれる。ご飯が美味しい。気づくと満席になっている。

札のクジがあちこちで当たりになっている。約4割の確率だろうか。当たってもらえるものは200円のサブオーダーくらいなものだが、当たると嬉しいもの。「当たったぁ!」と素直に喜ぶOLもいて見ていて楽しくなってくる。おかみさんがみんなに声をかける。

「ご飯もっと食べなきゃだめよ」

「この前野球選手が来てね、すごく食べてたよ」

家庭的な雰囲気がみんなを和ませる。ご飯とシジミ汁のお代わりをして食べ終えた。妻が「今度一人で食べに来ようかな。なかなか一人では入りずらかったけど、もう大丈夫」と言う。商売とはこれだね。昼の定食1,000円前後と少々高いけど、「また来たい」と思ってもらうこと。美味しいのは当然としても、お客さんをもてなそうというおかみさんの気持ちに私も少なからず感動した。商売の基本を見る思いがいました。

この記事を書いた人

A.T.のアバター A.T. 監督・プロデューサー

たかつき あきら 1982年中央大学文学部卒
宇宙企画の制作、ピンク映画の監督等を経て、制作会社4D(フォーディー)に入社し風俗情報AV等を制作。その後、共同経営でカンノン・シネマワークスを立ち上げリアルなエロを引き出す淫乱系ドキュメント派監督として知られる様になる。共同経営者が病気で倒れたため、シネマユニット・ガス(通称GAS)を設立。セルビデオ転換期に「爆乳」を主軸とした作品群をリリースし、爆乳系監督の第一人者となる。