どっちもどっち

帰りの電車で偶然AV男優のJHさんに会った。
JHさんは40近い売れっ子の中堅男優。
「最近よく女ぽいと言われる」と言う。

趣味の話を聞く。「夜、○公園に行って女装する」のだそうだ。
やっぱり!と思う。公園までは普通の服で行き、向こうでスカートなどを着てお化粧をするらしい。
そういえば撮影現場控え室の全身鏡で自分の体を長い時間見ている彼の姿をちょくちょく目撃することがある。髪を手入れしたり、体の線をチェックしているのだ。
女装するからといって男が好きな訳ではないらしい。やはり女好きなのだそうだ。
女装してる自分が好きみたい。「本当に綺麗になるんです」という。

「公園で女装してると本物の女だと思って覗きの男たちがゾロゾロついてくる」
露出癖のあるいい女みたいに思われるのだそうだ。

「あるとき露出癖の男がコートをはだけてチ○コを見せてきた。自分もスカートを上げてチ○コを見せたら“オカマ変態”と言われた」
「どっちが変態だよ、おまえの露出の方が変態だろ」と言い返した。
「俺は女の格好なんかしない。おまえは本物の変態だ」と露出男。
「俺は人様にチ○コなんか露出しない。女装して歩いているだけだ。お前こそ変態だ」と彼。
口論になったらしい。どっちもどっちの良い例である。

この記事を書いた人

A.T.のアバター A.T. 監督・プロデューサー

たかつき あきら 1982年中央大学文学部卒
宇宙企画の制作、ピンク映画の監督等を経て、制作会社4D(フォーディー)に入社し風俗情報AV等を制作。その後、共同経営でカンノン・シネマワークスを立ち上げリアルなエロを引き出す淫乱系ドキュメント派監督として知られる様になる。共同経営者が病気で倒れたため、シネマユニット・ガス(通称GAS)を設立。セルビデオ転換期に「爆乳」を主軸とした作品群をリリースし、爆乳系監督の第一人者となる。