映画「ナイスですね 村西とおる」

お待たせ致しました。お待たせし過ぎたかもしれません。
撮り始めたのが2001年なので、劇場公開する2015年には15年かかってしまったことになります。
「待たせすぎだ」との指摘もございました。お待たせしすぎてごめんなさい。

面白くなりそうな確信はありましたが、どういう形の作品になるかは手探りでした。
編集しては物足りなさを覚え、また直しの繰り返しでした。

村西とおる自身は「もがき」続けた15年でした。
そのもがきに多くの人が巻き込まれ、借金はどんどんふくらみ、それでも次の一手を探し続ける。切なくもありますが、可笑しい映画です。

村西とおるをご存知の方の多くは40代以上だと思います。バブルの時代、AVの全盛期、女優の黒木香さんとともに、AVの帝王としてテレビや雑誌によく取り上げられていました。AVを観ない人にも知られているくらいの有名人でした。

彼がメディアで騒がれることがなくなっていた2001年から撮影をスタートしました。しかし村西とおるは圧倒的な存在感でした。こんな男がいるんだ、自分も頑張ってみようと、観た後に元気になる映画です。

2014年11月28日〜30日に、第一回新人監督映画祭が開催されました。その映画祭に特別招待され、一回こっきりの上映を致しました。試写もしていない初めてのワールドプレミア上映でした。お客さんの反応を見ながら、「ようやく映画になったんだ」と一人感慨深いものがありました。

皆さんから、15年の撮影期間のことをよく言われます。諦めずに頑張ったと褒めていただくことが多いです。しかし長い期間、気持ち良く撮らせて下さったのは村西さんです。15年もの間、撮影にお付き合いしてもらえるなんて普通は考えられません。その男気に感謝しています。

劇場公開は2015年夏頃を予定しています。映画は編集手直しで磨きをかけて、再び皆様の前に登場させていただきたいと思います。それまで、お待ち下さい。ますます、お待たせし過ぎですね。

第一回新人監督映画祭で「ナイスですね 村西とおる」は賞をいただきました。
男優賞 村西とおる
ある視点部門 審査員特別賞 高槻彰
http://goo.gl/BJ3ni2

中野経済新聞
ハプニング続出の「新人監督映画祭」閉幕-開会式では「エアー鏡開き」も 中野セントラルパーク(中野区中野4)サウス棟「コングレスクエア」1階と地下1階で3日間開催した「第1回新人監督映画祭」が11月30日、閉幕した。

この記事を書いた人

A.T.のアバター A.T. 監督・プロデューサー

たかつき あきら 1982年中央大学文学部卒
宇宙企画の制作、ピンク映画の監督等を経て、制作会社4D(フォーディー)に入社し風俗情報AV等を制作。その後、共同経営でカンノン・シネマワークスを立ち上げリアルなエロを引き出す淫乱系ドキュメント派監督として知られる様になる。共同経営者が病気で倒れたため、シネマユニット・ガス(通称GAS)を設立。セルビデオ転換期に「爆乳」を主軸とした作品群をリリースし、爆乳系監督の第一人者となる。