大阪のお好み焼き屋に「イケメンはタダ」という張り紙があった。そこでお笑い系の男たちが行ってみた。しかし料金は取られ、タダにはならなかった。
次に韓流イケメンコンテスト優勝の男が行った。しかし料金はしっかり取られた。番組の趣旨を説明し、どんなイケメンならタダになるのかおばちゃんに聞いてみた。
「イケメン言うたらヨン様しかおらん。ヨン様しかタダにならへんよ」
その張り紙を見て、何人もの自称イケメンが挑戦し挫折したことでしょう。おばちゃんのこのあっけらかんとした図太さは大阪ならではだと思った。以前から、大阪人は中国人に似ていると思っている。基本どちらも商売人なのだろうが、声のでかさ、自己主張する人々や街なかの看板など、どこか似ている。
その中国の鉄道で旅する番組NHK「中国縦断ふれあいの旅」(http://jca40.org/event/promote/journey/ https://web.archive.org/web/20130310102143/http://jca40.org/event/promote/journey/)を観た。中国の鉄道といえば、関口知宏。彼が日本の高校生たちと旅し、現地の中国人と触れ合う番組です。当時は尖閣諸島問題で中国国内が反日で荒れていた時期です。日中の関係悪化を苦慮し、番組制作がされたのかもしれません。
何箇所か旅した高校生たちに関口が質問します。高校生たちが口々に言うのは、「ゴミで町が汚い。綺麗にしてあげられないか」それを聞き、関口がムッとする。「そんなことじゃないでしょう。昨日、中国の家庭でごちそうになったよね。その時の肉料理覚えてる?飼っていた家畜だったよね。そこまでして歓迎してくれてるんだよ」
関口知宏、よくぞ言ってくれたと思った。日本の高校生の言う「町が汚い。綺麗にしたい」というのは上から目線。町が汚いなんて、どうでもいいでしょう、余計なお世話でもある。そんなことより、家族のような動物を殺生してまで歓迎してくれたことに対する感謝の気持ちがない。動物は食べるための生き物だと思っているかのようだ。彼らの親は、そんな子供に育ててしまったことを猛省してほしいと思う。関口は彼らを叱ってくれたけど、彼らは理解出来てないかもしれない。おそらく彼らの親も高校生の子供と同じことを言うのだろうと想像できてしまう。
関口知宏は宿題を出します。「この旅で受け止めたことを形にする」。日中の高校生たちは、紛争がなくなることを願って「地球パスポート」を作って番組は終わりますが、もうちょっとこの番組、どうにかならなかったのかなあ。小学生じゃないんだから。