「わくわく痴漢講座 神様の奥義」

(監督・平野勝之) V&R 5月23日


久しぶりに平野監督の痴漢撮影にプロデューサーとして付き合う。平野監督のこのシリーズはホントにハマった。このシリーズには本物の痴漢たちが多数出演するが、彼らと同じ視線を持てる監督だからこそ撮れる痴漢ビデオのリアリティーというか、要は痴漢ビデオの決定版ということである。視聴者は痴漢になった気分で獲物になる女たちを観ることになる。平野監督は彼らを獲物を狙う暗殺者のようなタッチ(フィルムノアールみたいな感じ)で描く。私は痴漢たちと同じ視線を持てない。つまり女を単なる獲物としては見れない。だから私が撮っても痴漢される女の子の気持ちをクロースアップした作品になるか、自分自身が痴漢になろうとするドキュメントになるか、のいずれかである。ちなみに平野監督は痴漢の経験はもちろん無い。女に対してそのような見方ができるということである。


今回は獲物を狙ういつもの痴漢パターンをやめ、「いい女」を集め痴漢ごっこにする。いい女とはプライベートで彼氏と露出プレイを実践している変態・瀬名美狩(仮名)、ご主人とAVに出まくりプライベートでも色々な男とやりまくる淫乱妻未婚の熟女、そして平野がAVギャルで最近一番気に入っている現役妻・宮沢さんの4人。スケベに関しては強者揃いです。

痴漢は5人。ボスの山本さむ、痴漢としての著書も多数。バイブをいつも持ち歩くゴン。巨乳大好きの押上。一番恐い顔のスー。いつもおとなしいテル。

スタッフも含め総勢10人を越す大部隊で電車に乗り込むので凄く目立つ。それでなくても恐い顔したオジサンはいっぱいいるわ、カメラはあるわ、で恥ずかしいのだ。私の今日の仕事は制作を取り仕切る役、すなわち車内での痴漢の撮影が無事にいくようにすることである。痴漢される女の子を決め電車に乗り込むと、周りに痴漢の五人が彼女を取り囲み、そのまた周りをスタッフが新聞を開いて取り囲む。他の人から中で何をやってるのか分からないように(何をしてるかはバレバレだと思うが)一応は見えないように努力してますよ、という配慮である。電車に乗ってたら、いきなり10人くらいの男と若い女たちが入ってきてドアの辺りでビデオで撮影を始める。外側には新聞を大きく開いた男たちが周りの様子を伺いながらこっちを見るなという顔をしてる・・ そんな感じです。


痴漢の五人は役者ではなく本物の痴漢だから、すぐ調子に乗る。下着の中に手を入れるはもちろん自分も脱いじゃったりして。けど、カラミとなると立たないのだ。痴漢という性質上、「さあどうぞ」と女を差し出されてもダメなのだ。知らないうちにこそっとが痴漢なのだから。けど今回は違った。女たちが本気でスケベだから痴漢たちも最後まで出来たそうです。


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