縛り師の明智伝鬼のドキュメントビデオです。普通は「最初に女の子ありき」なのですが、このビデオは「最初に明智伝鬼ありき」でした。明智さんのSMの世界を作るのがテーマなので、耐えられる女の子をキャスティングするのが重要です。結局、水原かおりというAVギャルに決まりましたが、私も明智さんも撮影当日初めて会うことに。ロケ地は富士五湖の西湖の近くの民宿だったので、向かう車中から打ち合わせスタート。彼女は「今まで話したことないけど」と言いながら幼い頃の性癖を、いきなり話し出す。「父親に振り向いてもらいたいが故に物を盗んだり、わざと怒られるようなことをした」と。ファザコンですね。
民宿に着き小手調べに縛るが、「SMって恐いイメージしかない」だと。これで大丈夫か? 明智さんのSMってこんなんじゃない。明智さんはまず、その女の子に「気」を入れる所からスタートする。つまりその時だけ本気で惚れるように自分を仕向ける。
明智さんのSMのエピソードとして、自殺願望の強い女の時には、日本刀を使って肌を斬らせたり膣の中に入れたり!したし、縛った女を川に流したりもしたことがある(いずれも私の作品ではないけど)。それを単に眺めているだけでなく「一緒にどこまでも落ちよう」と自らも一緒
に傷つきながらのSMなのだ。明智さん自身、究極のMなのだ(明智さんゴメンナサイ)。でもSMってそういうものでしょ。結局はSとかMとか関係なくなってくる。そういうSMを今回目指したいのだが、「SMって恐い・・」なんて言ってる女で明智伝鬼の世界は出来るのか? 私の興味はその一点に絞られました。
SMの内容は(明智さんは野外が得意なので)
富士の樹海で吊ったり、燻し責め(初めて見た!)など。けど二日目から彼女はガラッと変わった。「恐い」とか「痛い」とか一切言わなくなった。逆にどんどんノッてくる。明智マジックなんでしょう。彼女との意志の疎通が(いつも思うけど)非常にうまい。
室内でも様々なプレイをしたが、(特に水責めが良かった)最後まで文句一つ言わずに彼女は耐え抜いた。ファザコンの彼女と明智さんの波長が合ったのでしょう。
ただ私としては正直言って「当てが外れた」という印象を禁じ得ない。やはり明智さんにはご自身もボロボロになりながらもダイナミックに女を川に流したり、日本刀で斬ったりするくらいの激しいイメージがある。撮影の瞬間に女に惚れ抜いて、「明智さんの為なら」と女が今まで見せたこともないような表情をしながら、一緒に落ちてゆく。そんな「恋愛ビデオ」を撮りたかった。「女がどうなるか」ではなく「明智さんがどうなるか」を見たかった。それはまだ初心者の水原かおりでは無理ですが。次に期待します。